![]() きのう(2008年12月14日)床田和隆さんの『ワイア(WAIA)---棒とひょうたんの記憶』(2004年、ヤポネシアビデオ)を観た。ブラジル先住民シャバンチ族の成年式を撮ったものだ。床田さんとヤポネシアビデオについては次のホームページを見てほしい。 http://www14.plala.or.jp/japonesia-video/index.html 他に『ワイア』の製作ノートもUPされていた。 それで、ビデオを観てすぐ、印象を忘れないうちに床田さんにメールで感想を伝えた。何の予備知識もなく、観ながら書き留めたことだけで書いたので見当違いな誤解がないか心配だったのだが、今日床田さんから好意的な返信があったので、とりあえず安心した。 そのよさを十分に伝えられているとは思わないが、現代の少数民族の文化に関心のある方々へ、鑑賞への誘いとして、床田さんに宛てたわたしの「感想」を再録・紹介しておきたい。このビデオの入手方法については上記のHPから入って尋ねてほしい。 わたしの「感想」は以下である。 =============== 床田和隆様 今日やっと『ワイア』を拝見しました。遅くなってすみません。 何か強い印象があります。それは赤い土の色なのか、地面を踏む男たちなのか、単調な呪文のような声なのか、ともあれこのセレモニーにこの部族の伝えられた力強いものがあるのがわかります。なかなかうまく言えないのですが。 踏むことへのこだわり、これが一番気になるところです。あの半族(?)同士の「喧嘩」の場面でも、相手の体に手を出そうとはせず、踏むことだけで勝負をつけようとしているように見えます。どうしてこれほどに踏むことが大事なのか。踏まれ、踏みしめられる大地とは何なのか、大地の神のようなものはいないのか。それはこの祭りとどう関わっているのか。 とりわけ大地の神の存在が気になります。それはマラカスの振り方でも、大地に、もしくは大地の神に音を聞かせているように思えるところがあるからです。地面に向けて振るあの3拍子の振り方。以前に見た福井県池田町の「アマジャンゴゴ」という田楽風の舞に似たところがあるような気がします。ダイミテの神といいましたか、それはいったいどういう神なのか、それももっと知りたくなります。 またマラカスの振り方といえば、あるビデオで見たイザイホーの「七つ橋」でしたか、合わせた手を振りながら神女たちが一列に走りながらわたってゆくところともよく似たところがあるように思いました。 ワイアという純粋なものに近づくための成年式のような祭りなのだと思いますが、そこにはどんな神様がいるのか、関わっているのか。いないのか。15年ごとの成年式という点でも、12年ごとの成女式イザイホーと似ているところが多いように思います。また儀式を済ませた青年たちの凛々しい姿も印象的です。そしてあの「薬」とは何なのでしょう? 毒ということですが、どういうものなのでしょう。幻覚剤的なものなのかそれとも、狩で獣を殺すために矢に塗りつけるのと同じものなのか。そんなことも知りたくなります。 また「男の家」の中での儀式が当然気になりますが、またそこは入場や撮影が禁止されているからよいという面もあるのでしょう。 それにしてもここまできちんとしたナレーションを入れていることに感心します。何重かの通訳、翻訳を通さなければならないところもあるのでしょう。表には出ていないスタッフも、あるいは別のチームのメンバーも何人かいたのでしょう。その辺も説明しておいてもらったほうが全体がつかみやすくなるように思いました。 ともあれインパクトのあるビデオでした。部族に本気で伝えられている事実であり、現実であることの重さが、このビデオを読み取ることの意義を保証していると思います。貴重な記録だと思います。 とりいそぎ、今見た感想をお伝えしておきます。 **さんにもよろしくお伝えください。 中路正恒 =============== |
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