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zoom RSS 《アンデルシェフスキのシューマン《早朝の歌》終曲讃》

<<   作成日時 : 2017/04/23 21:28   >>

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瀬谷こけし

《アンデルシェフスキのシューマン《早朝の歌》終曲讃》

 アンデルシェフスキの演奏は多種多様な流れのリズムをつかみ取って複合させ、また移行させていっている。霧の流れのリズム、木の葉の細かく震えるリズム、太陽が東の空に近づいてくるリズム、水面のさざ波のリズム、そして木々の梢から雫の引いてゆくリズム、などである。この多様なリズムの把握が、例えばポリーニの演奏とまったく違うところだ。ポリーニの演奏の分析はあえてここではすまい。アンデルシェフスキの演奏は、革命的に新しい。そしてシューマンは、アンデルシェフスキにおいてはじめて自曲の正しい演奏者を見出したことだろう。シューマンの晩年の楽譜には、アンデルシェフスキのような自然の細部と密着した様々なリズムを聞きわける感覚によってはじめて読み取るとのできるデリケートなさまざまなリズムが書き込まれているに違いない。それらはまだほとんど読み取られていないのだろう。
 (シューマン、op.133)




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《アンデルシェフスキのバッハとシューマン》
 このパルティータ1番も穏やかさの中に鋭さ激しさ暖かさのある緻密で真っ直ぐな演奏で音色も美しくすばらしいと思うが、アンコールにシューマンの《早朝の歌》(Ges&auml;enge der Fr&uuml;he)の終曲が、さりげなく弾かれて、それがさらにすばらしい。シューマン晩年のこんな難解な曲がこんなに自然に聴けるのは奇跡的なことと言ってよいのではないか。(試しにポリーニと聴き比べてみればその違いに愕然とすると思う)。 ...続きを見る
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