どこに住みたいと聞かれれば

瀬谷こけし

〔詩〕

 どこに住みたいと聞かれれば

どこに住みたいと聞かれれば、
東北に と答えるだろう。
郡山か、花巻か、盛岡か。
いっそ弘前・岩木と言うかもしれない。

郡山にさえ 友は少ない
どうしたら友を作れるだろう。
多くの友が死んだ
須田秀幸夫人、
渡辺俊明、
瀬谷重治、
長野隆。
専務理事。
名倉英三郎先生ももうお元気ではないかもしれない。
わたしを支えてくれた人たち……。

郡山に赴任して、
すぐに名勝を訪ね歩いた
そして
日和田から、何とか片平村に出て
山ノ井にたどり着いた。
その井戸は暗く、
そこへゆく道も暗かった。
田舎道のその奥。

だがやがて片平には工業団地ができた。
山ノ井へは二度とゆくことがなかった。
村のいくつが滅びただろう。

ふたたび郡山に住むことがあったら
山ノ井を再び訪れるだろうか。
妻と住めば訪ねるだろう。
だがそもそも住むことがあるのか?
だれがその機会を与えれくれるだろう。


反歌

浅香山山ノ井の道暗かりき片平・河内(かうづ)みずかなりなむ


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