Ur-Ich 今日の授業から

瀬谷こけし
 ヘルマン・ヘッセの「樹」(Bäume)という文章。

>  Bäume sind Heilichtümer. Wer mit ihnen zu sprechen, wer ihnen zuzuhören weiß, der erfährt die Wahrheit. Sie predigen nicht Lehren und Rezepte, sie predigen, um das Einzelne unbekünmmert, das Urgesetz des Lebens.
> Ein Baum spricht: In mir ist ein Kern, ein Funke, ein Gedanke verborgen, ich bin Leben vom ewigen Leben. 


 この<>の<> を一語で言い換えられないか?
 こういう問のわたしの答えは、それは「Ur-Ich」と言うべきものだ、というものだ。曖昧な物言いを好む人は「それはDNAだ」と言いたがるだろうか。

 それを説明すべきだと思うが、今は時間がない。また上掲の文章を日本語訳したらよいのだが、その時間も今はない。そこで、ともあれ答えだけをかいておく。説明や日本語訳はまた後日提供したい。

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 上掲引用の後半の文。

> Ein Baum spricht: In mir ist ein Kern, ein Funke, ein Gedanke verborgen, ich bin Leben vom ewigen Leben. 

 (一本の樹は語る: 私の中には一つの核、一つの火花、一つの思想が隠れている、私は永遠の生をわかちもつ生だ)

 この「一つの核、一つの火花、一つの思想」は、一つのことを指しているが、その一つのことを、どのように説明したらよいか、という問いを学生に出したのだ。
 「原-私」、それが私の答えだ。この隠れた「原-私」(Ur-Ich)として私の中に有るものが、私になろうとする過程を(として戦い行くことを)生とヘッセは考えているのだ。この生の基本的なありかたは、一本の樹木も、一人の人間も、ひとりの私も変わらない。その内に、天与の「原-私」は、ひとつ存在している、というのだ。それは「私の種」と言ったら、もっと分かりやすいかもしれないが。
 無冠詞や不定冠詞をきちんと読み切ると、ヘッセの文章は非常に面白い。そこを曖昧にすれば、曖昧な主張しか見えて来ないだろう。


 


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