《グレン・グールドの「運命」》

瀬谷こけし
決断し、そして解決も示す。

生々しく、おびただしく流される血。
(もちろん彼自身の身体から流れる血)

彼の演奏は「血の繭」の破り方を教えてくれる*。
そのマナー、その「責任」の負い方……。

 わたしには、このグールドの演奏には、1943年6月30日のフルトヴェングラー指揮ベルリンフィルハーモニーの演奏以上にひとの心の傷から生じる真実生々しいものを感じる。この年、5月13日、北アフリカ戦線敗北、9月8日イタリア降伏など、賢明なドイツ国民は戦争の絶望的な行く先を十分に予感していたはずだった。とりわけフルトヴェングラー自身は能く見通していたことだろう。---とするとあの終楽章冒頭の引き伸ばしは何なのだろう? 彼も預言者たらんとしたか? そしてその輝かしい終楽章は…。


 わたしは、フルトヴェングラーの数倍グールドが好きだ、と言いたいだけだ。




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* 忘れてはたちまち孵る血の繭を支へて歩みわが語ること
   山中智恵子『みずかありなむ』「鳥髪」







Glenn Gould Plays Beethoven & Wagner
Masterworks
2012-08-28
Glenn Gould

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