《夕想 (Abendempfindung) 》

瀬谷こけし
 ハンスさんに30弦の琴の話をしたら興味をもたれたので、以前「夕陽を観る会」でドラの演奏をさせてもらった縁で、朝倉さんにお願いして東山霊山正法寺に行き、30弦を見せてもらった。はじめに朝倉さんの演奏したCDを聴かせてもらい、その後30弦を見せてもらって、一通りの奏法を見せてもらった。その後ハンスさんが、30弦を使って音を取らせてもらい、わたしはとても興味深い時間を楽しませてもらった。その後で夕陽の沈んでゆくところをじっと見ていて、鳥の鳴く音も、飛び方も、まるで平安時代そのままのような、稀な時間を過した。
 それから今度はハンスさんのCDをご住職と一緒に聴き、ここのリズムはこうだ、ここのピッチはこうだ、ここは倍音で歌っている、ここは声明だ、ダラニだ、等々、色々たずねながら、何とも楽しくみなで聴いていた。聴いた曲は「Isshoni」という曲。世界各地の儀式で唱えられる祝福のことばをアレンジしたものだ。最後に圧倒的かつ圧縮的にスピード感を高める、そして破壊的で啓示的な音が響き(中国の琴の音だと言う)、そして調和的なものが見えてくる。
 とても素晴らしいひとときだった。西山の北いっぱいに近く日没を見送り、そして稀なほどに楽しい宴が興り、忘れがたい一夕になった。


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