《半歩先、一歩先、もっと先》

瀬谷こけし
 世の中、半歩先のことを言う人は感心され、尊敬される。半歩先を言うためには、すでに言われていることを器用にアレンジするだけでよいのだ。だがほんとうに一歩先のことを言うと排斥され、侮蔑され、石を投げられる。真実には必ず本質的に耳に痛いことが含まれているからだ。変わらなければならない、というメッセージがあるからだ。そしてさらに二三歩先のことになると、あまり排斥されないのだが、そもそも何も理解されない。何を言っているか分からないから、排斥もされずまともに相手にもされない。神が死んだというメッセージも、この二三歩も先の事柄だ。いまだに、ほとんど誰からも、ほとんど何も、問題にされない。神を殺すという行為についてニーチェは、それは「彼らにとって最も遠い星よりもさらに遠いこと」と語っていた。神を殺した当事者である彼らにとってまさにそういう事態なのである。今が、どういう人間がうろつきまわっている時代かということを、われわれはニーチェのまなざしをもって考えておくことが必要だろう。
 (二日にさる方からとても嬉しい手紙をいただいた)


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