《ドイツ語の歌》

瀬谷こけし

 最近のわたしのお気に入りのアルバムはウド・リンデンベルクの『UNPLUGGED』なのだが、この中には「人生(Das Leben)」のような非常に重要な思想を歌うもがもあり、これについては歌詞を調べて自分で訳して誤解が少ないように努力をした。だがそのほかの曲については歌詞を調べて訳するような努力をしていない。中にはきちんと理解したいと思う曲も多い。福島原発事故を歌った「No Future」とか、なぜ戦争が現に存在しているのかを問う「Wozu sind Kriege da」とか、もうお前を愛していないと否定的な内容を歌う「Ich liebe dich überhaupt nicht mehr」がなぜ大人気なのかなど、その話の内容をきちんと理解したいと思うものがあるのだが、まだ歌詞を調べようともしていない。もっともこのライブ・アルバムには歌詞がついていないので、調べようとするとちょっと手間がかかる、ということもある。ともあれ調べることもせず何度も聞いている。そして、ある時耳にある短い文句が残って、それを頭の中でむすびつけて、そういうことなのかと納得したりしている。「戦争」については、「まだ子供だから」ということが彼の出した結論なのかと考えたり、「福島原発事故」に関しては、「歌うしかない」というのが彼の結論なのかと考えたりしている。だがこうした理解は、実に怪しい。いわばわたしが勝手に妄想しているというレベルの納得で、公の場で紹介できるような理解ではない。しかしわたしは、そのような妄想レベルの納得を結構楽しんでいるのだ。外国語の歌の楽しみ方には、そのような妄想的なところがあるのではないか? あってもよいのではないか? もちろん歌詞を調べ訳してみるなどの努力をしてひとに一応は紹介できるようなレベルの理解とははっきりと違うものだとわきまえているつもりだが。---そういえばムスタキの「私の孤独」とか「ジョゼフ」とかも、きちんとした理解ができないまま、好んでいた曲だった。---そういうものたちも、妄想なら妄想なりにわたしに詩想や、場合によったら思想も、与えてくれていると思う。






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