《みどりに燃える飛騨の山々》

瀬谷こけし


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 柳田国男が高山から荘川村まで飛騨の道を歩いたのは明治42年6月2日のことだった。彼が小鳥峠の小梨の花など飛騨の山々の姿を見て「初めて旅に酔う」と記したのがこの時だった。時期の違いは年によって若干の違いはあるだろうが、6月初旬の飛騨の山々はとても美しい。
 橋本繁蔵さんが亡くなって、葬儀に出かけたのもこの同じころだったはずだ。帰り道のせせらぎの道すぎの山々が繁蔵さんを祝福するかのようにとても美しかったことを思い出した。今年6月4日、あまり体調のすぐれぬままよんどころのない用事で高山に出かけ、この日にせせらぎ街道を通って帰った。時間はもう午後四時を回っていたが、傾きかけた陽の光の中に、飛騨の山々はとても美しかった。みどりが燃え立つように。
 こんな美しい緑を見たら、もう一年分の美は十分に味わったことになるだろう。
 飛騨の山のみどりの美しさを味わうなら6月のこのころだ。みどりの強さがしっかりしはじめてくる頃。そのごく短い間を逃すと、緑が強くなって、人が気圧されるようになる。
 飛騨の山々のみどりにも、とりわけ美しい時期がある。柳田もきっとこの美しさに触れたのだ。


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