《八坂神社に初詣に》

瀬谷こけし

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 大晦日、帰省している娘と妻と三人で四条に出て晩飯を食べ、その後八坂神社に行って初詣をした。これはもう何十年ぶりのことやら。四条通の店がほとんど変わってしまったような印象。一軒確認したのは大学時代の同僚の旦那さんがやっていたインド料理店が(たぶんその同じ料理店が)営業していたこと。四条通にさっぱりでかけなくなってしまった。
 八坂神社は改装も成って、活気があった。参拝した時間が早かったせいか、真夜中に比べれば参拝者はまだだいぶ少なかったかもしれない。与謝野晶子の、

>清水へ祇園をよぎる桜月夜こよひ逢ふひとみなうつくしき

と多少時節は違って、ひとびとに「浮かれ」の華々しさはほとんどないが、初詣も祭りではあるので、人々は集まり、高揚感はあり、そして多少は浮かれの気分もある。晶子の上掲の歌には『閑吟集』に通じる馨りが少なからず残っているように思う。

 今回ははじめて朮火に火をつけてみたが、電車で帰るので家にまで火を持って帰るわけにはゆかず、その縄に着いた火と煙の香りを肺に入れるだけで、朮参りの意味は成就したと考えることにした。今やこの持ち帰った朮火の火で新年の家庭の火を始めるという習慣も時勢に会わないだろう。だからそれでいいのだと考えることにした。



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