テーマ:随想

《初雪》

 寒くなった。以前はもう少し寒さに慣れていた気がするが、その以前の記憶も薄れている。ただ、スパイク付のブーツを車に積んでおかなければ、と思うばかり。カンジキの履き方も忘れてしまった。まあ、また少し山に入らなくては。  家でも、掃除を忘れているところはカビが生える。  ナンテンの実は雪に似合う。 …
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わたしが夜の戸外が好きなのは

 わたしは親に叩かれたということがない。叱られたことがないということではないが、撲られたり叩かれたりということがないのだ。また、そんな立派な子だったはずもないし、言葉で言われただけでわかって従うというわけでもなかっただろう。  今日、ふと思い出したのは、よく外に出されたということだ。  外といっても玄関から外に出されたのではなく…
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死者の思考 補足

 >いわばその「死者の思考」が、(残された)「われわれの内で思考している」、というクロソウスキー的な問題もここに絡むのですね。  ピエール・クロソウスキーの一節を拙訳で紹介しておきます(『ニーチェと悪循環』ちくま学芸文庫版131ページ参照)。  「われわれは、われわれの内で考えている者、考えつづけている者が、他者たちではないのか…
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東北へのめざめ --- 郡山時代 4

  ◆ 東北に住む前  わたしは五年間東北にいた。一九八六年から一九九一年までのことである。福島県郡山市の女子大学に縁あって職を得て、大学入学以来十七年を過ごした京都から赴任していったのである。  東北はわたしにとってはじめての地だった。もっとも旅行ということなら、学生時代に一度友人と車で磐梯山のあたりをまわったことはあった。東…
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台新公園と自転車 --- 郡山時代 3

台新公園は思い出の場所だ。なぜか? 息子が自転車に乗れるようになった場所だからだ。もちろん他にもある。そこは家族がそろって遊びに行くところだったし、そこの動物の形のデザインの一体型のブランコは娘の大好きな遊具だった。よく押してやったものだ。夕方のその公園は家族がそろってくつろげるゆったりとした空間だった。うちの子がはじめてひとりでの…
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ハレー彗星と「チロ」 --- 郡山時代 2

天体写真で有名な藤井旭さんが同じ台新に住んでらっしゃることを知った。『星になったチロ』の著者としても有名だった。そのころはハレー彗星が接近中で、その藤井さんたちのグループで吾妻山の浄土平で観測会を開いてくれていることを知った。「チロの望遠鏡」と呼んでいたと思う。口径四十センチ以上の大きな反射望遠鏡を運んで、それで見せてくれるという企…
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バイパス酒場 ---郡山時代 1

郡山で最初に住んだ台新二丁目の小さな借家で、同じ借家仲間で、夏の夕方、「バイパス酒場」と称して、外の道の歩道の段に坐って、バイパスを見ながらビールを飲んでいた。 子どもを寝かしてからだ。サイジョウさん、キクチさん、フクハラさん、そして一番お世話になっていたひとが思い出せない。 フクダさんだったか。ご主人はミヤゴ運送の支店長をして…
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小泉義之『レヴィナス 何のために生きるのか』を読んだ

小泉義之『レヴィナス 何のために生きるのか』を読んだ。薄い本だし、二、三日で読んでしまった。勉強になるし論じられている内容も魅力十分だ。 疑問は、なぜ肯定が問題にならないのか、だ。彼が言う「繁殖性」も、肯定を密輸入していては説得力に欠ける。自分で自分の虚無に消えてゆく生を肯定できなくて、どうしてわが子の生や、人類や、繁殖を肯定でき…
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内田樹の『下流志向』

 内田樹の『下流志向』、第三章まで読んだ。現代の状況において本質的に重要な問題を、逃げることなく、衒うことなく、その根から、きちんと論じている。すばらしい。思考力がつく。  すべての人に推薦します。  ただ一点だけ疑問点(私が教育の原点と考える点)を述べておきます。それは、 「約束をなしうる(versprechen d&uum…
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 内山節の『「里」という思想』 --- われわれも模索しよう ---

 評判の本である。哲学的エッセイ集と言えるのかもしれない。今がどういう時代なのかということを、わが国において、多少とも「里」の生活に近いところに身を置いて、認識してゆこうとというという思索の束である。すべての節が大体二ページちょっとの長さなので、読みやすいともいえるが、わたしはむしろまた物足りないと感じる。とはいえエッセイが一つ一つ…
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息子と行ったパリ --- 海外にも友人や師がいるということ ---

息子とは小学校五年のときいっしょにパリに行った。ドゥルーズに会いに。 転居を知らなかったのでアパートに着いたのが夜の七時をすぎてしまった。奥さんと話したが、もう休んでいるということで会えなかった。無理を言えばお会いできたのだろうが、しなかった。『バサラと幽玄』(学研)をお渡しして帰った。その本にわたしも80枚ぐらい書かせてもらって…
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「個展 無事終了しました  ありがとうございました」について

「個展 無事終了しました  ありがとうございました」について 個展終了 おめでとう。 水と青にかかわる歌をひとつご紹介しておきます。 水くぐる青き扇をわがことば創りたまへるかの夜へ献(おく)る              山中智恵子『みずかありなむ』 です。美しい歌でしょう? あなたの作品はブログの写真でしか拝見して…
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