《ハンス・トゥチュク作曲の『迷宮』》

瀬谷こけし
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 ハンス・トゥチュク(Hans Tutschku)さんの『迷宮』(Irrgärten)という作品、これはシュトックハウゼン(Stockhausen)の『マントラ』(Mantra)への返答だということだが、このハンスさんの作品は『マントラ』のどの演奏よりもよい。緻密で、緊密で、音楽の微細な構造をより深く構成し直している。

 ということは、『迷宮』は『マントラ』よりもより優れた作品だということになるだろう。

 ということは、ハンスさんは、作曲家として、電子的変調を使用して音高・音色間を微小化する緻密なピアノ曲という領域でシュトックハウゼンを越えたことになる。

 これは驚くべきことだが、認めなければならない。

 私はハンスさんの『迷宮』のCDを、まさにシュトックハウゼン出版が出すべきだと思う。あるいはシュトックハウゼンへの謝罪を兼ねてドイツグラムフォンが。





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