《『宮沢賢治の心を読む』---賢治童話を自然への親しみと生態学から読み取ることの豊かさ》

瀬谷こけし
  草山万兎著『宮沢賢治の心を読む』(I)(II)(III)(童話屋)

 サル学を中心とした生態学の研究とみずからの丹波篠山の山野を歩き回った経験から、宮沢賢治の童話の読解を、基本的な生態学の知識を紹介しつつ試みるとともに(<3>の「鹿踊りのはじまり」「よだかの星」「ビジテリアン大祭」、<2>の「どんぐりと山猫」など)、奥山の神聖さという伝統的感覚から斬新で革新的な読解を試み(<1>「注文の多い料理店」)、賢治童話を自然への親しみと生態学の基礎のもとに読解することの豊かさを示した。
 宮沢賢治の童話を、賢治自身がもっていた自然への親しみと共感と理解の深いところから読みなおし、味わいなおし、考えなおしたいと思う人の絶好の伴侶となる本だと思います。
 著者の草山万兎さんは、かつて日本サル学の指導者として活躍されていた方です。







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童話屋
草山 万兎

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