《二コラ・プッサンのフローラ女神 「破顔一笑」の心を》

瀬谷こけし

 今年の春はこれまでになくさくらの花の花見を楽しんだ。「花見を楽しむ」というのはわたしの場合、気を入れて桜の写真を撮ろうとしたということなのだが。昨日写真の整理をしていると、2013年には4回も芹生の花山の写真を撮りに行っている。4月19、21、25、28日だ。山に浅く薄い色がつきそめたころから、濃厚な日差しの中激しい最期の色合いを示すようになったころまで。その時季その時季に美しい姿というものはあって、どの姿が一番美しいということは言えないが、咲き初めるころというのは独特なものがある。淡い色合いの中つつましく清楚に。こんな咲き方は二コラ・プッサンの春の捉え方とは違うのだろうか? 彼は一瞬にして、花が突然ほころぶような春の到来を描いている、と思う。日本の言葉を探せば「破顔一笑」になるだろうか。突然ゑまひに咲く春の表情だ。こんな笑顔(ゑかほ)というものもあるものだ。

 一昨日の日本歌人京都歌会のわたしの詠草:

> 瞬間に破れて笑みの花と咲くニコラ・プッサン春の女神(フローラ)よ
  *「(フローラ)」は「春の女神」全体のルビ。

 わたしとしては気に入りの一首なのだが、点は入らなかった。



写真は『フォローラの王国』、パブリックドメインから。
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