《日本歌人2021年02月号2月集》 《日本歌人2021年02月号2月集》 『日本歌人』2021年2月号が送られてきました。その巻頭の「2月集」に拙詠を掲載していただいたのでここでもご紹介します。タイトルは「令和令月」。以下です。 令和令月 令月は神の意(こころ)を探すとき野にも山にも探しにゆかむ 医の門に華表ならびて盟を宣… トラックバック:0 コメント:0 2021年02月01日 続きを読むread more
《拙詠 『日本歌人』2021年1月号》 《拙詠 『日本歌人』2021年1月号》 『日本歌人』の一月号が届いた。拙詠12首も載せてもらえた。以下ここでもご披露させていただきたい。今日、玄関前の磯菊の葉が急速に赤に染まった。 『日本歌人』2021年01月号 > 静原に村上春樹は来たらぬか七彩(なないろ)の風ここ吹き渡る … トラックバック:0 コメント:0 2020年12月31日 続きを読むread more
《片歌一首 伊東静雄の「水中花」などを思い出して》 片歌一首: > きみは死ぬこの日に死ねと秋のいふ時 友人長野隆が死んだのもこのくらいの日だったか。 トラックバック:0 コメント:0 2020年09月28日 続きを読むread more
《清野通子さんが亡くなられた》 日本歌人京都歌会の仲間であり大先輩である清野通子さんが亡くなられたという報せをうけました。 清野さんからは歌会を通じて大事なことを数知れず教えていただきました。 清野通子さんを悼む 一句: > 野の花ややさしく咲いて流れゆく 清らかな生き方をされた方で心に残ります。 … トラックバック:0 コメント:0 2020年09月27日 続きを読むread more
《拙詠八首 (日本歌人6月号詠草)》 ◇ 志村おとどを悼む > なつつばき見るまに肺のこぼたれて志村のおとど逝きたりしかな > 雨の日はうすべに暗くさくら咲く今年の花は王冠(コロナ)の花 > 愛知川(えちがは)の堤に生ふる竹群にい隠るほどの小(ち)さきその山 > 妙法山(めうはう)に赤紫の見えたれば三つ葉つつじの咲きそむる時 > 蒼白の相の言祝… トラックバック:0 コメント:0 2020年06月11日 続きを読むread more
《上高野 2020春》 拙詠一首、拙独詩一篇、拙映10枚。 Spaziergang durch Kamitakano – 2020 Frühling! 川あらば水のほとりに根を差して石の上にも花咲かせゆけ Wenn du dort Wasser findest, Stoß dein Wurzel da… トラックバック:0 コメント:0 2020年04月07日 続きを読むread more
《本来稿 2020年4月号》 印刷されたものがわたしの意図とそぐわない字使いをしているので、拙詠の正しいものをここと拙フェイスブックで紹介します。原稿用紙が一首30字という限定なので表記に無理が生じているところも本稿にもどします。(また原稿用紙に記すときに用字を間違ったものもひとつあり①それも直します)。またわたしは一首ごとに、また一首の中でも、仮… トラックバック:0 コメント:0 2020年04月03日 続きを読むread more
《山中智恵子鎮魂の歌》 山中智恵子鎮魂の歌 > きみさらにながながし夜を千年の孤独をもちてひとりかもねむ わたしのFBのプロフィールに掲げていた歌。表題を「山中智恵子への挽歌」としていたのだが、どこかそぐわないところがあるのが気になって「山中智恵子鎮魂の歌」と変えた。 いつまでも忘れないでいたい。 トラックバック:0 コメント:0 2019年10月12日 続きを読むread more
《ヒバリの回り討ち》 山中智恵子の歌集『黒翁』に雲雀を食べるということが何度か歌われているので、その民俗的な基盤はなにかということをすこし探しているのだが、当面川口孫治郎の『飛騨の鳥』ぐらいしか探すものをもっていない。しかし川口の本にも雲雀食の話は出てこない。だがヒバリに関しても面白い話はいくつか出てくる。ひとつは「コマドリの囀り方を骨… トラックバック:0 コメント:0 2019年03月19日 続きを読むread more
《遠里小野の》 上高野あたりは昔は小野と呼んでいたようだ。小野郷の一部という認識か。小野と言えば、小野道風、篁、妹子、毛人など錚々たる人物がつらなるが、東北にも行っていて、福島県には小野町という感じの良い町があった(そこの山に独りで登ったことは前にどこかに書いたか)。登ったあとは近くの温泉に… トラックバック:0 コメント:0 2019年03月18日 続きを読むread more
《山中智恵子 『黒翁』より》 山中智恵子の第十三歌集『黒翁』(1994年発行)の「さらばすばるよ」と「星を踏む」より数首ずつ(「>>」は際立った秀歌と思う歌)。 >>さらばわれもブラック・ホールに沈まむか春の夜闇のかぐはしきゆゑ 「さらばすばるよ」 >さらば昴よ 谷村新司歌ひゐるこの宇宙(コスモス)も砕けはてむか >葡萄峠とふ峠… トラックバック:0 コメント:0 2019年03月02日 続きを読むread more
《秋山の》 昨日27日、日本歌人関西合同新年歌会があった。若いひとの歌がそれなりに面白くて、それなりに見どころはあったと言うべきだが、わたしとしてはむしろ評者の突っ込みの甘さ、読みの甘さと狭さに、疲れてしまった。きちんとした読みのないところに文学の生命はないと思う。歌の低下の一つの理由は、短歌の共通のトピックがテレビC… トラックバック:0 コメント:0 2019年01月28日 続きを読むread more
《ニーチェの「神への永遠の鎮魂曲」(FW.125)への反歌》 „Der tolle Mensch."というタイトルの“Die fröliche Wissenshaft“の第125番のアフォリズムの、とりわけ最後のラテン語《Requiem aeternam deo》への反歌である。その最後の箇所だけ、ドイツ語と日本語拙訳で紹介しておきたい。 >Man… トラックバック:0 コメント:0 2018年11月21日 続きを読むread more
《無明紅葉》 こんな山の中に庵のような別荘をもって住むのはどうだろう、としばし考えていた。水:川に汲みに行けばいい。暖房:囲炉裏かストーブで何とかなる。食べ物:原付の一台があればなんとかなる。それに近くに小さな畑をつくることもできる。電気:あきらめればいい。太陽光パネルで携帯ぐらいは充電できるようにするか。 この尾根道の東側にそんな気… トラックバック:0 コメント:0 2018年11月06日 続きを読むread more
《秋山のもみぢあはれと…》 水汲みの後、花背峠に行った。車で少し入って、いつものところに車を止めて、あたりをゆっくりと散歩していた。ここでは秋も少し過ぎていた。しかし美しい光。 > 鳥も鳴かずものも動かぬ秋山のもみぢあはれと誰に告げなむ … トラックバック:1 コメント:0 2018年11月02日 続きを読むread more
《近江神宮で吟行歌会》 今日は毎年恒例の日本歌人京都歌会主催の吟行歌会に参加してきた。場所は近江神宮勧学館。毎年奈良歌会からも参加してくれる。近くの部屋でかるたとりの読み上げ講習会が開かれていて、めずらしい音の雰囲気の中での歌会だった。議論もなかなか楽しい歌会だった。 わたしの出詠歌は(前にここでもちょっと示した)次の… トラックバック:0 コメント:0 2018年10月20日 続きを読むread more
《山中智恵子の手書き原稿を》 さる方から山中智恵子の手書き原稿をいただいた。山中さんの手書きの字はわたしにはとても読み取りにくいものだったが、これはまだ相当に読みやすい方に思う。しかしそれでも読みを確定させるには幾つか手順を踏まなければならない。調べてみると全集に入れられており、検討してみればそれと違いはないようだ。夏行の詠草のようだ。 … トラックバック:0 コメント:0 2018年09月16日 続きを読むread more
《すずむし秋夜 一首》 すずしくなって。窓を開けておけば声はさえぎられない。 > 部屋内(ぬち)にすず虫の声よびいれて夜は秋となるみやこのいのち 外では多くの虫が鳴いている。 トラックバック:0 コメント:0 2018年08月28日 続きを読むread more
《水陸万傾 2014年8月1日》 昨日は山百合忌に参会した。一番感銘したのはそこで紹介された今上陛下の水俣での歌: > 患ひの元知れずして病みをりし人らの苦しみいかばかりなりし また別のところでも触れたいが、普通の歌人なら「ならむ」と今現在にひきつけて詠んでしまうであろうところを、「なりし」と、きちんと過去の事実を定着させていると… トラックバック:0 コメント:0 2018年08月01日 続きを読むread more
《京都大原の高野川は》 京都大原「里の駅」から 元井出橋から 玉体杉 京都大原の高野川の水量は、予想していた通り、それほどの多くなかった。写真2枚目がそれ。撮影は元井出橋から。時刻は15時54分。大原ともなると高野川に流れ込む流域面積はそう広くはない。比良山系の西側の水はおおむね安曇川に流れ込んで北に向かい、それから東に… トラックバック:0 コメント:0 2018年07月07日 続きを読むread more
《アルキュオーネの清明の天》 わたしの近詠: > 翡翠のアルキュオーネの時節とてニースの町の清明の天(そら) 冬の南仏ニース。ここでニーチェは『ツァラトゥストラ』第三部を書いた。翡翠(アルキュオーネ)が子を孵す冬至のころのこの地の透明な空と光からニーチェがどれほどの恩恵を受けたか、と思う。痛々しいほどに透き通った光。 トラックバック:0 コメント:0 2018年05月10日 続きを読むread more
《悼 須藤廣志禰宜 三首》 須藤禰宜の御霊に献ず 悼 須藤廣志禰宜 三首 >思はずも深き奥にぞきみ在りき津軽に生まれ神主となる >岩木嶺(ね)の深き思ひにきみは立ち御蔵石にもきみ顕ちたまふ >岩木山(やま)と深ききづなにきみ生(あ)れてその生も苦もそこにありたり トラックバック:0 コメント:0 2018年02月08日 続きを読むread more
《シューマンの「夜の歌」、Op.96 Goethe EIN GLEICHES》 Goethe EIN GLEICHES Über allen Gipfeln Ist Ruh, In allen Wipfeln Spürest du Kaum einen Hauch; Die Vögelein schweigen im Walde. Warte nu… トラックバック:0 コメント:0 2018年01月30日 続きを読むread more
《日本歌人関西合同新年歌会に行った》 日本歌人関西合同新年歌会に行ってきた。とても疲れた。さっき風呂に入ってやっと疲れが取れたが。 その内容のことはあまり言えない。前川佐重郎さんの評は平易な詠み方をという思想に貫かれ的確で、またユーモアもあって面白かった。また前川斎子さんの螳螂の詠歌はカマキリを平知盛と重ねて大変素晴らしかった。 これだけで… トラックバック:0 コメント:0 2018年01月28日 続きを読むread more
《日本歌人2018年3月号草稿》 白鳥 (この白鳥はチューリッヒ湖ではなくルツェルン湖のもの) 標記のものを紹介しておきます。( )の中はルビ扱いのものとお考えください。 >西へ東へ人走る北南「斬首斬首」の言葉とともに >養老や飲みもの選ぶ自販機に山吹色(やまぶき)の水これ美(うま)しとて >ほろぶものみな滅ぼされふる里はうさぎ苦… トラックバック:0 コメント:0 2017年12月09日 続きを読むread more
《うるま乙女を悼む 三首》 〇 沖縄に雪はふらぬとうるまにも雪はふらねど殺されにけり 〇 さみなしの米軍軍属に殺されてうるま乙女は姦淫の具 〇 同盟のむなしきことを怒るとてうるまの無念地に刻むべし http://bit.ly/2yJOK4x http://bit.ly/2ieU7SA http://disktopaska.… トラックバック:0 コメント:0 2017年10月15日 続きを読むread more
《拙詠一首:皇子フォーゲルフライ》 メッシーナの港 前にも紹介したことがあるかもしれない。 拙詠一首: > 海峡を白い鴎が群れて飛ぶ皇子(プリンツ)フォーゲルフライのあれが友たち 去年の三月初めにシチリアのメッシーナで見た光景を詠んだものだ。シチリアではニーチェの『プリンツ・フォーゲルフライの歌』にまとめられた数編の詩を読… トラックバック:0 コメント:0 2017年07月03日 続きを読むread more
《眉山より一首》 昨日(6月16日)ほぼ二回目の徳島。一回目は徳島大学で関西哲学会があったとき、食事のできるところを探して、先輩二人について町を歩いて、結局いい店が見つからず、ホテルに戻って夕食にしたという話。そのとき眉山が心に沁みついた。 今回は、京都を出るのが遅くなって、四国村には間に合わなくなったので、まずは眉山を目的… トラックバック:0 コメント:0 2017年06月18日 続きを読むread more
《日本歌人2017年7月号草稿》 ザーレ川、2016年8月15日, at ナウムブルク ○ベルリンにゆく準備にも欠せないジョルジュ・ムスタキ〈異国の人〉 ○世の民にニーチェといふは恐しき人昔アリストテレスは豚を黙らす ○Hirschentraum(ヒルシェントラウム)といふ菓子のあり鹿たちの夢ほぼ食べつくす ○啄木とともに遊び… トラックバック:0 コメント:0 2017年06月06日 続きを読むread more
《5月の日本歌人京都歌会》 今日歌会があった。私の出詠歌は、 >きみさらにながながし夜を千年の孤独をもちてひとりかもねむ もちろん本歌の一つは人麻呂だが、この歌自体は次の歌への応答として詠まれている。 >百年の孤独を歩み何が来る ああ迅速の夕焼けの雲 山中智恵子の『風騒思女集』の末尾の歌だ。 詠んだのは八年前、山中… トラックバック:0 コメント:0 2017年05月20日 続きを読むread more